第三十六回 2016年、10月31日。 高校生が歩いている。 「早く帰らないと…」 大きな木の下に差し掛かったとき ふと、足を止めてため息をついた。 「ここは…」 しばらく見上げた後、 ゆっくりと靴紐を結びなおした。 終 書いた人:いとう