戻る
第三十六回


2016年、10月31日。

高校生が歩いている。

「早く帰らないと…」

大きな木の下に差し掛かったとき

ふと、足を止めてため息をついた。


「ここは…」


しばらく見上げた後、

ゆっくりと靴紐を結びなおした。





終
書いた人:いとう

(C) 2005-2013 diethyl_ether
http://setsura.syuriken.jp/